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「竜二」 川島透監督 [君にMOVIEを!]

見たかった映画を静かに見ました。

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「竜ニ」

Lo-FiさんのBLOG読みましたが、まさにそんな感じ。

映像が流れて5分程で、金子正次に飲まれます。
声も風貌も井出達も。
すべてが次元の違う感じです。

役に溶けるとかそんなもんではなくて。
彼はもはやこの世に存在していない故、
生活の中で、メディアなどで彼をみかけることなど当然無く。

初めて見た俳優であり。
初めて見る俳優ゆえ、潜入観無しに見れるハッキリ言えば、
映画という媒体では、誤魔化しの利かない中で眩く光ります。

少しずつ垣間見せる視線だったり。
獣のような、または突風のような威勢であったり。

ヤクザとかチンピラとかではなく、1人の男としての話で見ると。
こんなに静かに確実に気持ちが沈む場面は、頻繁で。

ヤクザに疲れた男が吐露する先の話。
背中を丸め。
目線を兄貴分にも合わさず、でも背中を押して欲しくて話。

いざカタギになって、似合いもしないスタジャンを着ながら、
平穏な生活を送りながら、徐々に感じる居心地の悪さ。

自分で求めて、期待され。
その期待が背中を支えていたことよりも。
少しずつ膨らむ苛立ち。

渡せない金、救えない友。
堕ちる舎弟に昇る舎弟。
自分の姿が、変わり始め、妻もそれに感づき始める。

大切だったものよりも、自分が曲げられない生き方に気付き始めて。
最後は無言のシーン。

商店街を下る背中は丸まり。
昔の自分におさまっていく。

少しずつ変わる自分に苛立ちをせず、不安だったにも関わらず。
最初に感じた不安は手に入れた瞬間に消え。
元の自分と手にした自分の間で、生き方で揺れる。

ヤクザの世界が単純とは言わないが。
綺麗に物語と葛藤が納まっていくのは、美しいとしか言いようが無い。

目つきも顔つきも違う。
徐々に変化しながら、豹変せずじんわりとその姿が変わっていく。

分岐。
着せられた北公次の衣装とその空気の無さ。
煙草を捨てる仕草まで中途半端な感じ。
成り上がりきれない舎弟の感じが、
より一層、何か竜ニの中で弾ける要因かと思うと、奥深い。

結局、最初から何も得られず、何も失わず。
元の位置に帰る話。

でもそこに溢れる葛藤だとか、その仕草だとかは。
1人の人間として。
凄く胸に突き刺さる。

金子正次が、竜ニが、なぜ未だに愛されるか理由がわかった。
今も昔も、時代が幾ら変わっても、生きる人間の悩みや葛藤は、
そうは変わらないということ。

ショーケンの「ララバイ」がまた染みる。
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コメント 4

北

続くねぇ~(笑)コレは小中学生の頃 姉貴の影響で初めて見た… 映画ってのは有名な俳優が出てるもの。と言う固定観念が崩れ もの凄い綺麗な容姿でもない金子と言う男がカッコいい!と鮮烈な印象。売れない俳優をやりながら監督として自分の映画を作れた!という事だけでも松田優作や周囲にも愛された魅力ある男だ‥とわかりますね。当時の自分 転職した自分 子供の親になった自分… 繰り返し見る度に映画に対する深みがでますね。 先日 ジュニアと松本が絶賛してたね。リメイクは観てないけど、 コレをリメイクするって 決めたブレインは凄い決断だなぁ~傷天や俺達は天使だ!や・なんやかや‥リメイク流行ってますね。 観ないけど。
by 北 (2009-09-01 16:22) 

Lo-Fi

笑顔もいいんだよね。
なんだろう、どこをとってもグッとくる人でした。
by Lo-Fi (2009-09-02 00:13) 

ルースターズ

>北様
昨今のテレビドラマの映画版には、うんざり。
ドラマじゃん、テレビでやればいいじゃん。
リメイクもがっかりするものが多すぎるから、見ない。

映画人って、アンテナを張ってないとなかなか見つけられない。
いい映画が、テレビドラマ風映画に駆逐されてしまうのが、
口惜しい。
by ルースターズ (2009-09-08 07:51) 

ルースターズ

>Lo-Fiちゃん
そうそう、本当にどのシーンもキラキラしてて。
びっくりしました。

by ルースターズ (2009-09-08 07:54) 

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